2016/03/30 更新
珈琲のおいしさはドリップで決まる!"おいしいドリップ珈琲"のいれ方
最近はコンビニやカフェなどでもおいしい珈琲が飲めるようになりました。でも、自分好みの味で珈琲を飲めたらもっと楽しくありませんか? 今回は珈琲の味を左右するドリップの方法をご紹介します。これで自宅でおいしいドリップ珈琲が楽しめちゃいますよ!
噂のお店で買った珈琲豆。自分で淹れてみるとイマイチおいしくない・・・・。
なんでだろう???
そんな経験ありませんか?
これは別にあなたのためにわざわざおいしくない豆を用意している・・・なんてことはありません。ドリップの仕方が豆のおいしさを引き出せていないのです。
珈琲ブームと言えるほど街中に珈琲があふれている今日、お店で売られている豆はある一定以上の品質のものがほとんどです。なので、自分でドリップするとおいしくないという方は、いれ方が少し違っているのかもしれません。
そこで今回は珈琲のドリップの基本についてご紹介いたします。
すでに知っているよ!という方も基本は大事です!もしかすると重要なポイントを見過ごしているのかもしれません。
知らない方は今回で覚えてしまいましょう!
自分好みの珈琲の味はカフェで飲むのよりも美味しいですよ!
ドリップ珈琲をいれるにあたり、道具も重要です。
今回はドリップ珈琲の基礎なので、道具の必要性についてもご紹介します!
ドリッパー
ドリップ珈琲と言えば、絶対に欠かせないのがドリッパー。
逆にドリッパーがなければドリップ珈琲とは呼べません(当たり前ですが)。
最近では様々なタイプのものがあり、それぞれドリップ珈琲の味を左右するものとなっています。
どのようなタイプがあるかは後ほどご紹介いたします。
コーヒーサーバー
ドリップして抽出された珈琲をいれておくための容器です。
ガラス製のものが多く、どれくらいの量の珈琲が抽出されたか見ることができます。
この量が見えることで珈琲の味も変わってきますので、おいしいドリップ珈琲をいれる上ではやはり欠かすことができない道具です。
細口ポット
ドリッパーにお湯を注ぐためのポットです。
口が細くなっていることでお湯の量や勢いを調整することができるため、これがあるのとないのとでは味に差がでます。
なくてもいいものですが、おいしいドリップ珈琲のためにはあった方が断然良い道具です。
では、いよいよドリップ珈琲のいれ方をご紹介します!!
ステップ1:豆とお湯の準備
15gからスタートして5グラムずつ増やしていって下さい。
1杯分 → 15g (節約するならもう少し少なくてもOK)
2杯分 → 20g
3杯分 → 25g
4杯分 → 30g
ドリップで珈琲をいれる場合、インスタントコーヒーとは異なり豆の量は少し変則的です。
少ない量をいれるほうが豆の量は多くなります。
珈琲豆の量は人それぞれですが、1人前12~20グラムが一般的です。
ひいた豆は平らにならしておきます。写真のようにドリッパーの外側をトントンと叩いてあげるとキレイになりますよ。
また、豆の粗さもドリップに慣れないうちは粗めをおすすめします。細かくするとそれだけ抽出の時間が長くなり、渋みが出やすくなります。
また、お湯の温度も味や香りに影響してきます。
また、お湯の温度も関係してきます。
珈琲をいれるには85~90度、高くて95度が適温だと言われています。
温度が高いほど苦味など「珈琲らしい味」が出やすいとされていますが、温度が高過ぎると香りもおいしさも飛んでしまいます。
そこで、ポットでお湯を沸騰させ、それを細口ポットに移し替えることで温度を下げる方法が一般的です。
こうすると上記のような適温になります。
ドリッパーにひいた豆を入れ、ポットで沸かしたお湯を細口ポットに移し替えれば準備が完了です!
いよいよお湯を注いでいきます。
ステップ2:蒸らし
お湯は段階的に注いでいきますが、一番最初に豆を「蒸らし(むらし)」ていきます。
ドリップ珈琲の写真や映像をみていると、豆が「むくむく~」と膨らんでいる画がおなじみですね。
あれは蒸らしている瞬間をとらえたものです。
湯は“乗せる”くらいの気持ちで、中心部とその周辺部をゆっくりと一巡しながら細く落とします。注ぐお湯の量は、サーバー内に抽出されたコーヒー液がポタポタとほんの数滴落ちる程度が目安。またここではフィルターに直接お湯をかけないようにして下さい。フィルターとドリッパーの内側の溝にお湯が引っ張られてしまい、コーヒーを均一に蒸らすことができなくなります。
正しく“蒸らし”ができたら、粉がドーム状に盛り上がり、おいしいコーヒーへのはじめの一歩を踏み出せたことになります。
蒸らしは珈琲豆に含まれている空気を外に出し、お湯が通りやすくするための大事なプロセスです。お湯を多めに注いでしまうと空気が出切る前に珈琲の液が出てしまい、雑味の原因となってしまいます。また、豆に対して極力垂直にお湯を注がないとドリッパーの中で対流が起きてしまい、これも雑な味になってしまいます。
最初の蒸らしはとても大事なんです!
ステップ3:注湯
蒸らしで十分に豆の粉が膨らんだら、いよいよ珈琲を抽出していきます!
蒸らしでお湯を注いだのを第1湯とすると、ここからは第2~4湯となります。
“蒸らし”の後、残りのお湯(「適量のお湯」―「蒸らしで注いだお湯」)をコーヒーの粉全体にいき渡るように、静かに「の」の字を描くように注いでいきます。
イメージしやすいように具体的に説明しますと、[1]中心部分を主体として、[2]中心から「の」の字を描くように円を広げていく感じで。[3]広げた円は、自分から見て一番奥のポイントから手前に引いてくる感覚ですぐに中心に戻し、繰り返し円を描いていきます。 ドリッパーのお湯が3分の1程度になったら注湯するという動作を繰り返し、注ぐ量を少なくしつつ、だいたい4湯目までに適量を注ぎ終えます。
ポイントは、「ドリッパーから出てくる珈琲の量が一定を保つこと」。
お湯をある程度いれるとドリッパーの中があふれそうになってきますが、そうしたら一旦お湯を止めます。そして、1/3くらいの高さになる前にまたお湯を追加します。これを第2~4湯目まで繰り返し、4湯目でサーバーにちょうどいい量の珈琲が抽出されるようにお湯を調整していきます。
一定量の珈琲が抽出され続けているということは、ドリッパーの中の圧力が一定の状態を保てているということになります。これにより、雑味や渋みを抑えることができます。お湯を一気に注げばそれだけ珈琲は短い時間で多い量抽出することができますが、味が薄くなったり渋み・エグみの原因になりますのでご注意!
ステップ4:ドリッパーを外す
第4湯を注いでちょうどいい量の珈琲ができてもまだ安心してはいけません!
ドリッパーから珈琲が抽出されている途中でも、目当ての量の珈琲がドリップされたら途中でドリッパーをサーバーから外します。
珈琲はドリップ時間が長いほど苦味・エグみ・渋みの原因となる成分が抽出されてしまいます。特に最後まで出しきるとドリッパー内の圧力が変化し、おいしくない成分が凝縮されたものが珈琲に混ざってしまいます。
もったいないな・・・とは思いますが、せっかくのおいしい珈琲がここで台無しになってしまうこともありますので、目的の量ができたらささっと外してしまいましょう!
ステップ5:飲む
当然ですが、せっかくおいしい珈琲をいれたのですから飲んでくださいね!
もし第4湯目でも十分な量の珈琲が抽出されていない時は、少ない珈琲に目的の量までお湯を足してください。
出し切らなければ珈琲の嫌な部分は出にくいので、むしろ少なく淹れてお湯を足したほうがすっきりあっさりした珈琲になることもあります。
ドリップ珈琲の要ともなるドリッパーですが、いくつか種類があります。
代表的なものをご紹介します。
台形型ドリッパー
最も一般的なドリッパーです。
ドリップ珈琲を提供している多くの喫茶店やカフェがこちらのドリッパーを採用しています。
歴史も長く、使っている人が多いので、検索すると多くのいれ方が公開されています。
円すい形ドリッパー
ハリオやコーノなどから出ている、最近使用者が増えているドリッパーです。
台形型とくらべて、珈琲の液がたまらないでドリップされていくので、エグみの少ない珈琲がドリップされやすいと言われています。
ウェーブ式ドリッパー
国内のコーヒー用品老舗「カリタ」から発売されているドリッパーです。
底の部分が平らになっているという変わった構造ですが、側面部分がドリッパーに触れないため、こちらも豆とお湯が長時間触れずにドリップされるというものです。
金属のドリッパー
ペーパーフィルターを使用しないタイプのドリッパーです。
珈琲から抽出される油分がペーパーに吸着されることがないため、他のドリッパーと違った味が楽しめます。
ただし、好き嫌いがやや分かれやすいです。
ネルドリッパー
コーヒー好きのあこがれ、ネルドリッパーです。
ドリップ珈琲でも最も古い歴史を持つネルドリッパーは、淹れている姿だけでかっこいい!
フィルターが布製で、使わない時は水に入れていないといけないなど手間は多少かかるものの、人気のドリッパーです。
いかがでしたか?
ドリップ珈琲の基礎をざざざっと振り返りました。
こうして文字で書くと非常に沢山の注意点があるように見えますが、実際淹れてみるとそうでもありません。
長い時間かけてドリップするとおいしさが飛んでしまいますので、ささっと短時間でいれるようにしていると自然と身につくテクニックです。
ステップ1の準備さえ出来てしまえば1~2分、長くても3分で淹れたてのドリップ珈琲が出来上がります。
注ぐお湯の量や勢いを変えるだけで味が変わってきますので、自分好みのおいしいドリップ珈琲を見つけて楽しんでください!